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ダイレクト納付の新しい機能「自動ダイレクト」2024年4月開始

ダイレクト納付(e-Taxによる口座振替)、ご存じですか?

ダイレクト納付とは、e-Taxにより申告書などを提出した後、即時または指定した期日に預貯金口座から引き落としされることにより、国税を電子納付する手続きです。

個⼈・法⼈ともに対象であり、利⽤開始に際してはダイレクト納付届出書を書⾯で提出する必要があります。なお、個⼈の場合は、ダイレクト納付届出書の提出はオンラインでも可能です。

ダイレクト納付による納付方法は非常に簡単で、e-Taxのメッセージボックスに格納された、申告のメール詳細(納付区分番号通知)にダイレクト納付のボタンがついており、「今すぐ納付」か「日付を指定して納付」かが選べます。

また、口座ごとの届け出は必要ですが、複数口座を登録できます。

2024年4月に始まった「自動ダイレクト」

2024年4月1日以降に法定納期限が到来する申告手続きについては、法定納期限内であれば、新たに「自動ダイレクト」による納付が利用できるようになりました

申告データを送信する段階で「自動ダイレクトを利用する」を選択することにより、申告データの送信と併せてダイレクト納付の手続きを行えます。

これにより、メッセージの受信後に行っていた「ダイレクト納付」の手続きが不要となります。

自動ダイレクトとは

(国税庁ホームページ:「G-2-2 ダイレクト納付(e-Taxによる口座振替)の手続」より)

自動ダイレクトを選択した場合、法定納期限に口座から引き落としされますが、法定納期限の日に自動ダイレクトの手続きをした場合は、翌取引日に引き落としされます。

※この場合、翌取引日に引き落としされれば、法定納期限から引落日までの延滞税や加算税はかかりません。

※納税額の上限について
法定納期限当日に自動ダイレクトの手続きをした場合は、以下の表のとおり納税額に制限があります。

法廷納期限当日に申告手続きをする日 納税額
2024年4月1日~2026年3月31日 1,000万円以下
2026年4月1日~2028年3月31日 3,000万円以下
2028年4月1日以降 1億円以下

自動ダイレクトを選択しない場合は、従来のダイレクト納付も利用可能です。口座引落日を法定納期限ではなく、前倒ししたい場合などは、従来のダイレクト納付で手続きを行ってください。

口座残高に要注意

ダイレクト納付は、任意に引落日が設定できますが、自動ダイレクトは法定納期限(もしくは翌日)に引き落としされます

登録している口座が普段使いのもので、残高不足により引き落としされず、延滞税など余計な税金がかかってしまう――ということが起きないように、自動ダイレクトを利用する場合は納税準備預金の専用口座開設なども検討しましょう。


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